新規事業:EV/PHV向け小型駆動モーター
京都新聞(2017/9/9)
日本電産は、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHV)向けに、小型で軽量の駆動モーターを開発した。ガソリン車のエンジンに当たる中核部品で、国内外の大手自動車メーカーがEV開発を加速する中、乗用車向け市場に本格参入する。
熱による磁石の性能低下を防ぐ冷却システムを導入し、駆動モーターを小型化した。他社製品より5~10キロ軽く、車両の軽量化にもつながる。ギアやインバーター(電力変換器)と組み合わせたシステムで提供するほか、単体でも販売する。
出力範囲は40~150キロワットで、小型車やセダン、スポーツタイプ多目的車(SUV)などの幅広い車種に対応する。2019年には中国で生産を始める計画で、初年度40万台の供給を目指す。
日本電産は車載用モーターを成長の柱に据え、技術開発やM&A(企業の合併・買収)を加速している。EVの本格普及を見据え、21年3月期の車載事業の売上高を17年3月期の2倍超となる6千億円以上に引き上げる目標を立てている。