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【JFEエンジニアリング】事業企画本部を開設/新規ビジネス創出加速/2020年度めど 年間売上500億円へ

組織/プログラム:事業企画本部の設立

日刊産業新聞(2017/9/15)

JFEエンジニアリング(本社=東京都千代田区、大下元社長)はこのほど、事業企画本部を設立した。ベース収益となる運営ビジネスの創出、新規事業に関するワンストップ対応、タイムリーな技術開発、電力ビジネスの拡大を展開していく。将来的には国内で培った新事業のノウハウを海外にも展開させる考え。売上規模については2020年度をめどに年間500億円を目標としている。

事業企画本部は4月に設立された。企画部、総合研究所、電力ビジネス事業部で構成する。従来の事業企画部、電力ビジネス事業部、発電エンジニアリング本部の一部(電源開発、エネルギーサービス部門)、総合研究所が統合し、本部に組織改編した格好となる。

企画部は新規ビジネスの企画、総合研究所は技術研究・開発による事業推進、電力ビジネス事業部は既存組織に捉われない事業育成を担う。

事業企画本部を立ち上げた狙いの一つに、電力ビジネスとエネルギーソリューションの統合が挙げられる。顧客へのワンストップでのエネルギーソリューションを目指す。同社がかねて展開している総合エネルギーサービス(電源開発発電所運営、電力小売、オンサイト熱電併給)に、上下水事業やガス事業など既存事業のノウハウを組み合わせ、電力ビジネスを街インフラ全体に関わるユーティリティサービス事業に発展さていく。

企画部と総合研究所のシナジー発揮も事業企画本部の特長として挙げられる。同一本部内に属していることで両部署の融合が進み、先取性のある新規ビジネスをスピード感を持って立ち上げることが期待できる。

事業企画本部の売上規模は2020年をめどに500億円を目指す。この中で企画部は成功企画10件、総合研究所は研究・開発のタイムリーな成果の奏功・見極めと、新規事業創造分野への業容拡大、電力ビジネス事業部は売上400億円と、数10カ所で地域エネルギー会社を設立することを目標としている。

14日に横浜市内で開催された記者会見で能登隆常務執行役員事業企画本部長は、「人・モノ・カネの流れを見極め、既存分野に捉われない新規ビジネスを創出したい。電力ビジネスを軸とした“ユーティリティビジネス”を展開するとともに、企画部と総合研究所の融合により新規ビジネスの創出を加速させる。既存商品を組み合わせた複合EPCを提案・推進することも課題。将来的には国内で培った新事業ノウハウを海外にも展開させたい」などと話した。