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【ヤナセ】福祉車両事業に参入 改造・販売を来年から開始

新規事業:福祉車両事業

日刊自動車新聞(2017/9/26)

ヤナセ(井出健義社長、東京都港区)は子会社のヤナセオートシステムズ(江花辰実社長、東京都港区)を通じて福祉車両事業に参入する。福祉車両の改造などを手掛けるオフィス清水(清水深社長、東京都荒川区)と業務協力で合意し、技術やコンサルティングのノウハウの支援を受ける。年内に販売店や改造を行う内製の板金塗装(BP)工場の体制を整え、2018年からヤナセグループで取り扱う輸入車を中心に福祉車両への改造と販売を開始する。高齢化の進展で見込まれる福祉車両の需要拡大と既納客のニーズに対応する。

ヤナセが取り扱うメルセデス・ベンツBMWなど輸入車福祉車両の情報が少なく、既納客は品ぞろえや情報が豊富な国産車に流れていた。自社でバリアフリー車両の製作を手掛けることで、輸入車に乗り続けたいユーザーの選択肢を増やす

ヤナセグループ販売店を通じて受注し、全国9カ所のBP内製工場を中心に改造作業を実施する。

オフィス清水は欧州の福祉機器メーカーの代理店を請け負うほか、改造やコンサルティングのネットワークを持つ。事業開始当初は、車いす用のスロープやリフトなどの比較的簡単な作業はヤナセオートサービスで実施するが、電気制御系の改造が伴う回転式昇降シートや運転補助装置などはオフィス清水のネットワークなどを活用する。2~3年後にはすべての内製化を目指す。

年内は事業開始に伴い組織したプロジェクトチームを中心に体制づくりを進める。税制や登録制度などの情報収集から、販売店のセールスマニュアルの整備や研修、内製工場の体制を整える。販売店と工場での事業体制を構築し、18年の事業開始に備える。