新規事業:ドライ滅菌装置・ヘルスケアチップ加工装置の製造
日刊工業新聞(2017/9/13)
サムコは12日、半導体・電子部品製造装置事業で培った薄膜技術を生かし、ヘルスケア事業に本格参入すると発表した。手術用器具向けドライ滅菌装置(イメージ)、100万分の1単位の微細な流路幅を持つマイクロ流路チップといったヘルスケアチップ加工装置開発の2本柱で展開する。医療機関や医療器具メーカーなどへ顧客層を拡大する。3年後に同事業で売上高15億円を目指す。
洗浄装置向けに展開してきた水蒸気プラズマの技術を生かす。同技術によるドライ滅菌装置の製品化は業界初という。現在主流の過酸化水素水を用いる滅菌装置と比べ、安全性向上と低コスト化が見込める。ヘルスケアチップ加工装置としては、樹脂の接着や接合、微細加工などに同技術を生かす。
本社工場で開発・製造。医療流通企業と協業して販売し、当面は国内市場向けに展開する。辻理会長兼社長は「半導体・電子部品分野に次ぐ第2のけん引役に育てたい」としている。