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【大日運輸】建材加工の生産性向上 工場ライン短動線化 外壁・塗装に 参入

新規事業:外壁加工・建材塗装事業

日刊工業新聞(2017/9/14)

大日運輸(大阪市北区石井肇社長、072・884・6111)は、18日に建材加工工場(大阪府門真市)の生産性向上に着手する。同工場内の加工現場の動線を短くし、少量多品種での建材加工の対応力を高める。今後3—5年で、現状比20—30%の生産性向上を目指す。効率化で空いた工場内の生産スペースを有効活用し、年内めどに外壁加工や建材塗装も新たに手がける

加工工場では建材向け加工機械の導入が続き、工場が手狭になっていた。今回、建物や人員はそのままで、切断や面取り工程のラインをそれぞれ約15メートル短縮。段取り替えを効率化し最終仕上げスペースを広く確保した。端材加工の生産性を向上し、1日平均30—50棟へ納入していたものを、中長期的には20%増加を目指す。

浮いた生産スペースで12月までに新築住宅向けなど外壁のプレカットと、住宅用フローリング材などの色塗装業務を始める。事前に外壁を切断して配送するなど、年間100棟への納入を目指す。

建材塗装は調色機1台を導入済みで、顧客の求める色の配合率を自動表示できるようにした。受注生産で有機化合物を含まない健康塗料を主に使い、建材の付加価値向上を図る。

3—5年間で外壁加工と建材塗装の両事業は全売上高の約15%を占める事業へ育てる計画だ。

大日運輸は建材の配送を基幹業務とし、倉庫管理や加工、販売を一元的に手がける。建築端材を住宅の躯体となるコーナー部材へ再加工する業務を得意とする。同社の石井社長は「新事業も多く手がけ、付加価値の高い運送屋を目指したい」としている。